シンポジウム
シンポジウムご来場ありがとうございました!
2024年3月24日、福知山公立大学で関連シンポジウムを開催しました。福知山公立大学では能智プロジェクトをバックアップするために、北近畿地域連携機構内に副研究開発責任者である福畠真治准教授をユニット長とする「学校組織レジリエンスユニット」を立ち上げました。本シンポジウムはこのユニット立ち上げのお披露目も兼ねて開催されました。
基調講演は2本用意されました。まず、国立教育政策研究所 大野彰子国際研究・協力部長から、OECDの国際調査「PISA」の内容を踏まえた日本の学力背景の説明がありました。日本の成績はPISA2022の結果において、世界トップクラスであったことはすでに報道されていますが、大野氏からはこの学びを支える要因として、OECDから日本は「レジリエンス(回復力)」が高い国であるという評価をされている旨の説明をいただきました。
また、プロジェクト責任者の能智教授からは、ナラティブに注目した教師の学びを支える学びのプロセス、「グチ」から考えるストレスコーピング、さらに本プロジェクトの説明等、臨床心理学の知識をベースにわかりやすく説明いただきました。
パネルディスカッションでは、帝京大学の角南なおみ准教授から教師を取り巻く労働環境の状況、文部科学省大臣官房文教施設企画防災部 施設企画課係長 宮本翔帆氏からは、「校舎」に着目した学びの環境について熱くご説明がありました。
さらに、福知山公立大学の福畠准教授からは、学校組織のレジリエンスについて先行研究を中心に説明がありました。
討論になっても、話題が分散することはなく、「いかに学校教育をよりよいものにしていくか?」というテーマでパネラーが一致団結して議論を進めていく様は、聴衆の皆様からも異口同音に「熱量がすごかった」と言っていただけました。
また、能智プロジェクトを統括する、内閣府総合科学技術・イノベーション会議 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第三期「ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築」のサブプログラムディレクターを務める、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員 大山潤爾先生、日本総研 プリンシパル 東 博暢氏から、能智プロジェクトの意義の説明も含めた講評をいただきました。
なお当日は、福知山市地方教育アドバイザーに着任した、文部科学省初等中等教育局教育課程課 渡邊茂一教科調査官のお披露目も行いました。渡邊アドバイザーからは「教員の経験を生かし、福知山市にしっかり貢献したい」旨のごあいさつがございました。
当日は雨が降るなど天候も悪い中、オンライン・オフラインのハイブリッドで開催されたにも関わらず、学校教育関係者を中心に70名の方がお見えになり、オンラインは80名ほどの参加がございました。ご参加くださいましたすべての皆様に感謝申し上げます。
最後に、本シンポジウムの開催に対しご尽力いただきました、福知山公立大学の川添信介学長、西田豊明・倉田良樹両副学長をはじめとする、関係者の皆様にも御礼を申し上げます。ありがとうございました。